入れ歯について

入れ歯は、歯を失った部分を補うために使用される取り外し可能な人工の歯です。

加齢やむし歯、歯周病、外傷などによって歯を失った場合、咬む機能や発音、見た目に大きな影響が出ることがあります。
入れ歯はこれらの機能を回復させ、日常生活の質を向上させる大切な治療方法です。

入れ歯には大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」があり、失った歯の本数やお口の状態によって適切な種類を選択します。
また、入れ歯は保険適用で作る方法と、自費診療で精密に作製する方法があり、使用する材料や仕上がりに違いが出ます。

入れ歯は「噛む力を取り戻す」だけでなく、「しっかり話せる」「笑顔に自信が持てる」といった心理的な効果も期待できます。

当院の入れ歯治療

当院では、患者さま一人ひとりのお口の状態や生活スタイルに合わせた入れ歯治療を行っています。

「よく噛める」「見た目が自然」「長く快適に使える」ことを重視し、精密な診査・診断をもとに最適な入れ歯をご提案いたします。

• 丁寧なカウンセリングと検査

• 保険診療・自費診療の両方に対応

• 精密な型取りによるフィット感の高い入れ歯

• 定期的な調整・メンテナンスで長く快適に使用

治療の際には、まず現在のお口の状態を詳しく確認し、残っている歯や歯ぐきの健康状態、噛み合わせなどを丁寧に調べます。
そのうえで、保険診療の範囲でできる入れ歯から、自費診療による精密な入れ歯まで複数の選択肢を提示し、患者さまにご納得いただいたうえで治療を進めます。

また、「作って終わり」ではなく、入れ歯を快適に長く使えるように、定期的な調整やメンテナンスも大切にしています。
噛みにくさや違和感があれば、早めにご相談いただくことでより快適な使用が可能となります。

総入れ歯と部分入れ歯

入れ歯には、大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」の2種類があります。
どちらを選ぶかは、残っている歯の本数やお口の状態によって決まります。

総入れ歯

すべての歯を失った場合に装着する入れ歯です。

歯ぐき全体を覆う形で作られるため、安定性を高める工夫が重要となります。
近年では、吸着性を高めた総入れ歯や、自然な見た目を再現できる素材を用いた総入れ歯も選択可能です。

部分入れ歯

一部の歯を失った場合に使用する入れ歯です。

残っている歯に金属のバネや特殊な装置で固定することで安定します。
見た目を重視する場合には、金属のバネが目立たないタイプや、薄くて軽い素材を使ったものも選べます。

保険適用の入れ歯と自費診療の入れ歯

入れ歯には、保険適用のものと自費診療のものがあり、それぞれ素材や作製方法、費用に違いがあります。
患者さまの求める機能性や見た目、ご予算に合わせて、最適な選択肢をご提案します。

保険適用の入れ歯	・使用できる材料や設計に制限がある ・基本的にはレジン（プラスチック）で作られるため、やや厚みが出やすい ・見た目よりも「噛む機能の回復」を重視した作り ・費用を抑えて作製できるため、多くの患者さまに利用されている
自費診療の入れ歯	・材料や設計の自由度が高く、より自然な見た目や快適さを追求できる ・金属を使用した「金属床義歯」は薄くて丈夫で、違和感が少ない ・バネが目立たない「ノンクラスプデンチャー」は審美性が高く、見た目を気にされる方に人気 ・精密な型取りや設計により、長期的に安定して使用しやすい

入れ歯治療の流れ

1. カウンセリング・診査

   お口の中の状態や歯ぐき、残っている歯の健康状態をチェックし、治療方法をご説明します。

2. 型取り（印象採得）

   精密な型を採り、患者さまに合わせた入れ歯の基礎を作ります。

3. 噛み合わせの確認

   上下の顎の位置関係を確認し、しっかり噛めるように調整します。

4. 試適（仮合わせ）

   完成前に入れ歯を試着していただき、見た目や噛み合わせを確認します。

5. 完成・装着

   仕上げを行い、完成した入れ歯をお口に装着します。

6. 調整・メンテナンス

   実際に使用していただき、痛みや違和感があれば随時調整します。

入れ歯の治療期間

入れ歯の治療期間は、患者さまのお口の状態や選択する入れ歯の種類によって異なりますが、一般的には1か月から3か月程度が目安となります。

治療期間に影響する主な要素

• 残っている歯の本数や健康状態

• 歯ぐきの形や粘膜の状態

• 選択する入れ歯の種類（保険／自費、総入れ歯／部分入れ歯など）

• 調整や試適の回数

• 患者さまご自身のお口の馴染みやすさ

保険診療の部分入れ歯であれば数回の来院で完成する場合もありますが、自費診療の精密な総入れ歯などでは試適を重ねるため、2〜3か月かかることもあります。

入れ歯の費用

入れ歯の費用は、主に保険適用の入れ歯か自費診療の入れ歯かによって大きく異なります。

保険適用の入れ歯（3割負担の場合）

総入れ歯	約10,000円～20,000円
部分入れ歯	約5,000円～15,000千円 ※歯の本数や場所によって異なります

自費診療の入れ歯

金属床義歯	約200,000円～400,000円 ※使用する金属（コバルトクロム、チタン、ゴールドなど）によって費用が異なります。
ノンクラスプデンチャー	約100,000円～300,000円 ※適用範囲（歯の本数など）によって費用が異なります。
BPSデンチャー	約400,000円～500,000円 ※上顎・下顎の片方か両方かによって費用が異なります。

詳しい費用は、カウンセリング時に患者さまのお口の状態やご希望に応じて、明確にお伝えします。
無理に自費診療をおすすめすることはありませんので、ご安心ください。

入れ歯のよくある質問