2026年1月17日

「妊娠中に歯医者へ行っても大丈夫?」「赤ちゃんに影響はないの?」
このような不安から、妊娠中の歯科受診を控えてしまう方は少なくありません。
しかし実は、妊娠中こそ歯科検診がとても重要です。
妊婦さんのお口の健康は、お母さん自身だけでなく、お腹の赤ちゃんの健康にも深く関係しています。
今回は、
妊婦の歯科検診が必要な理由
妊娠中に起こりやすいお口のトラブル
安心して受診できる時期
について、歯科医院の視点から詳しく解説します。
妊娠中はお口のトラブルが起こりやすい

妊娠中はホルモンバランスや生活習慣の変化により、お口の環境が大きく変化します。
① 妊娠性歯肉炎になりやすい
妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の影響で、歯ぐきが腫れやすくなります。
少量の歯垢(プラーク)でも炎症が起こりやすく、妊娠性歯肉炎を発症する方が増えます。
放置すると歯周病へ進行することもあるため、早期のチェックが大切です。
② つわりで歯磨きが不十分になりやすい
つわりによる吐き気で歯ブラシを口に入れるのがつらくなり、
歯磨き回数が減る
磨き残しが増える
といった状態になりがちです。
その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
③ 食生活の変化で虫歯リスクが上昇
妊娠中は間食が増える
酸性の飲食物を摂る機会が増える
など、虫歯ができやすい環境になりやすいのも特徴です。

妊婦の歯周病は赤ちゃんにも影響する?
実は、妊婦さんの歯周病は早産や低体重児出産のリスクを高めることが分かっています。
歯周病による炎症物質が血流に乗って全身に影響し、
子宮の収縮を促す
胎児の発育に影響を与える
可能性があると考えられています。
そのため、妊婦歯科検診は赤ちゃんを守るための大切な予防策でもあるのです。
妊婦歯科検診では何をするの?
妊婦歯科検診では、主に以下の内容を行います。
・虫歯・歯周病のチェック
・歯ぐきの腫れ・出血の確認
・お口の清掃状態の確認
・妊娠中のセルフケア指導
・必要に応じて、負担の少ない範囲でのクリーニングや応急処置を行うこともあります。
※妊娠週数や体調に配慮し、無理のない診療を行いますのでご安心ください。
妊娠中に歯医者へ行くおすすめの時期
◎ 妊娠中期(安定期:16~27週頃)がベスト
体調が安定しやすく、歯科治療や検診を受けやすい時期です。
多くの自治体で妊婦歯科検診の受診時期としても推奨されています。
△ 妊娠初期・後期は相談しながら
初期:つわりが強い場合は無理をしない
後期:長時間の診療は負担になることも
体調や妊娠週数を歯科医院に伝えた上で、相談しながら受診しましょう。
妊婦歯科検診を受けるときのポイント
・妊娠中であること・妊娠週数を必ず伝える
・母子手帳を持参する
・体調が悪い日は無理をしない
これだけでも、より安心して歯科検診を受けることができます。
まとめ|妊婦歯科検診はママと赤ちゃんの健康を守る第一歩
妊婦歯科検診は、
妊娠中に増えやすい虫歯・歯周病の予防
早産・低体重児出産リスクの低減
出産後の育児をスムーズにする準備
など、多くのメリットがあります。
「痛みがないから大丈夫」と思わず、妊娠中こそ定期的なお口のチェックを心がけましょう。
当院では、妊婦さんの体調に配慮したやさしい歯科診療を行っています。
不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

