2026年1月24日

「歯医者の麻酔って痛い…」
そう感じたことがある方は多いのではないでしょうか。
実は、歯科で行う局所麻酔は注射する場所によって痛みの感じ方が違うことがあります。
その理由のひとつが、歯肉にある「痛点(痛みを感じる神経)」の分布です。
この記事では、歯科麻酔が痛く感じやすい部位と感じにくい部位の違い、そして痛みを減らす工夫について詳しく解説します。
歯科麻酔が痛いと感じるのはなぜ?
歯科治療で使われる麻酔は、歯の神経に痛みが伝わらないようにするためのものです。
しかし麻酔注射のときに痛みを感じる原因としては、
注射針が刺さる刺激
麻酔液が入る圧力
歯肉の神経の多さ(痛点の密度)
などが関係しています。
特に重要なのが、歯肉の痛点分布の違いです。
痛点とは?歯肉には痛みを感じる場所がある
「痛点」とは、皮膚や粘膜にある痛みを感じる神経の受容器です。
歯肉にもこの痛点が存在し、場所によって密度が異なります。
つまり、
痛点が多い場所=痛みを感じやすい
痛点が少ない場所=痛みを感じにくい
ということになります。
麻酔が痛く感じやすい部位とは?
歯科麻酔で痛みを感じやすいのは、主に次のような部位です。
① 前歯の歯肉(特に上顎)
前歯周辺は歯肉が薄く、神経が密集しています。
そのため麻酔時に刺激を感じやすい傾向があります。
②炎症がある歯肉(腫れている場所
歯周病や虫歯の炎症がある部位では神経が敏感になっているため、
麻酔がしみる
通常より痛い
と感じやすくなります。
麻酔が痛く感じにくい部位とは?
逆に、痛みを感じにくい部位もあります。
① 歯肉が厚い奥歯の周辺
奥歯の歯肉は比較的厚みがあり、痛点の密度が少ないため痛みを感じにくい傾向があります。

歯科医院では麻酔の痛みを減らす工夫をしています
麻酔が怖い方のために、多くの歯科医院では痛みを軽減する工夫を行っています。
表面麻酔で針の痛みを減らす
注射の前に歯肉に塗る麻酔をすることで、針が刺さる痛みを感じにくくします。
極細の針を使用
針が細いほど刺激が少なく、痛みも軽減されます。
麻酔液をゆっくり注入
麻酔液を急に入れると圧力で痛みが出やすいため、ゆっくり丁寧に注入します。
痛点の少ない場所を選んで注射する
歯科医師は痛点の分布を理解した上で、できるだけ痛みの少ない位置から麻酔を行います。
麻酔が怖い方は遠慮なく相談を
「麻酔が苦手で歯医者が怖い」
そんな方も安心してください。
痛みを最小限にするための方法はたくさんあります。
治療前に
麻酔が不安なこと
過去に痛かった経験
怖さがあること
を伝えていただくことで、より配慮した対応が可能になります。
まとめ:麻酔の痛みは歯肉の痛点分布で変わります
歯科麻酔の痛みには個人差がありますが、部位によって違いが出る理由のひとつが
歯肉の痛点の分布の違いです。
痛みを感じやすい場所もありますが、歯科医院ではさまざまな工夫で負担を減らしています。
麻酔が心配な方も、安心して治療を受けられるようにぜひご相談ください。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

