夏紀先生のキレイな歯相談室

乳歯の治療で麻酔が必要なとき 〜安全性と注意点をわかりやすく解説〜

乳歯の治療で麻酔をしなければならないとき 〜保護者の皆さまへ〜

お子さまの乳歯の治療において、「麻酔を使う」と聞くと、不安を感じる保護者の方も多いかもしれません。しかし、麻酔は治療時の痛みを和らげ、お子さまが怖がらずに治療を受けるためにとても大切な役割を果たします。今回は、乳歯治療で麻酔が必要になるケースや、麻酔の安全性について詳しくご紹介します。


1. 乳歯の治療で麻酔が必要になるケース

◆ 深いむし歯の治療

むし歯が進行し、歯の神経(歯髄)に近い部分まで達している場合、削ると強い痛みを伴うことがあります。このようなとき、局所麻酔を使用して痛みを感じないようにすることで、スムーズに治療を進めることができます。

◆ 神経の治療(乳歯の抜髄・断髄)

むし歯が神経まで達してしまった場合、感染を防ぐために神経を取り除く処置が必要になります。この治療は痛みが強いため、麻酔を使用することでお子さまがリラックスして治療を受けることができます。

◆ 乳歯の抜歯

乳歯の根がしっかり残っている場合や、自然に抜ける予定のない乳歯を抜く場合には、痛みを軽減するために麻酔を使用します。

◆ ケガによる緊急治療

転んだりぶつけたりして歯が欠けた場合、神経が露出して痛みを感じることがあります。このようなときも、麻酔を使うことで適切な治療が可能になります。


2. 小児歯科で使用する麻酔の種類

◆ 表面麻酔(クリームやジェル)

針を使う麻酔の前に、歯ぐきの表面に塗ることで、注射の痛みを軽減します。

◆ 局所麻酔(注射)

治療する部分の痛みを感じなくするために、必要な量の麻酔を注射します。現在の麻酔薬は安全性が高く、極細の針を使用することで痛みを最小限に抑えられます。


3. 麻酔を使用するときの注意点

◆ 治療前の飲食について

麻酔を使用する場合、治療の約1時間前までに食事を済ませておくことをおすすめします。満腹の状態では麻酔の影響で吐き気を感じることがあるためです。

◆ 治療後の注意点

麻酔が効いている間は、唇や舌を噛んでしまうことがあります。特に小さなお子さまは感覚が鈍くなっていることに気づかず、強く噛んでしまうことがあるので、治療後1〜2時間は食事を控えるようにしましょう。

◆ アレルギーの心配は?

歯科で使用する局所麻酔は一般的に安全性が高いものですが、ごくまれにアレルギー反応を起こすことがあります。過去に薬でアレルギー症状が出たことがある場合は、事前に歯科医師にお伝えください。


4. お子さまが安心して治療を受けるために

麻酔を使った治療は、お子さまにとって不安なものかもしれません。治療の前に、「お口の中にお薬を入れて、ちょっと眠らせるだけだから大丈夫だよ」と優しく声をかけてあげると、安心しやすくなります。また、歯科医院のスタッフもお子さまの不安を和らげるよう配慮しながら治療を進めていきますので、ご安心ください。

乳歯の治療は、将来の健康な永久歯を育てるためにとても大切です。麻酔を上手に活用しながら、お子さまの歯を守っていきましょう。


ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください!
お子さまの健やかな成長をサポートできるよう、私たち歯科医院も全力でサポートいたします✨

記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

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