乳歯の重要な役割と生え変わりのポイント
こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。私たちの歯は一生を通じて大切な役割を果たしますが、特に子どもの頃に生えてくる乳歯は、成長や発育において欠かせない存在です。乳歯はやがて永久歯に生え変わりますが、その役割をしっかり理解し、適切にケアすることが、将来の健康な歯並びや噛み合わせにつながります。今回は、乳歯の役割と生え変わりの際に気をつけるべきポイントについて解説します。
乳歯の役割とは?
乳歯は子どもの成長過程において、以下のような大切な役割を果たします。
① 咀嚼(そしゃく)の役割
乳歯がしっかり生えていることで、食べ物をよく噛み、栄養を効率よく吸収することができます。咀嚼することで顎の発達も促され、将来の永久歯の生えるスペースが確保されます。
② 正しい発音を助ける
歯は言葉を発音する際にも重要な役割を持っています。特に前歯があることで「さ行」や「た行」の発音がスムーズになり、言葉の発達に影響を与えます。
③ 顔や顎の発育をサポート
噛むことで顎の骨が刺激され、顔全体のバランスの良い成長を促します。乳歯が適切に生え、機能することで、将来的にバランスの取れた顔立ちになる手助けをします。
④ 永久歯のガイドとしての役割
乳歯は単なる「一時的な歯」ではなく、永久歯が正しい位置に生えるためのガイドの役割も果たします。もし乳歯を早く失ってしまうと、そのスペースに隣の歯が寄ってきてしまい、永久歯が正しい位置に生えにくくなります。
乳歯の生え変わりの時期と注意点
1. 生え変わりのスケジュール
乳歯は一般的に生後6か月ごろから生え始め、3歳ごろに20本すべてが揃います。その後、6歳ごろから永久歯への生え変わりが始まり、12歳頃までにほとんどの乳歯が抜けていきます。
2. 乳歯が抜ける前に気をつけること
- 虫歯に注意!
乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、虫歯になりやすいです。乳歯が虫歯で早く抜けてしまうと、永久歯の生えるスペースが乱れ、歯並びに影響を及ぼします。 - グラグラしていても無理に抜かない
自然に抜けるのを待ちましょう。無理に抜くと歯茎を傷つけたり、永久歯の生え方に影響が出ることがあります。 - 永久歯が生えるスペースが足りない場合は相談を
顎の成長に対して歯が大きいと、永久歯がきれいに並ばないことがあります。必要に応じて歯科医院で相談しましょう。
まとめ:乳歯を大切にすることが、健康な永久歯につながる!
乳歯は一時的なものと思われがちですが、将来の歯並びや噛み合わせに大きな影響を与える大切な歯です。生え変わりの時期には、虫歯予防や適切なケアを行いながら、正しく永久歯が生えてくるように見守りましょう。お子さんの歯について気になることがあれば、ぜひお気軽に当院までご相談ください!
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀