顎関節症(がくかんせつしょう)の症状と治療法について
こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。日常生活の中で、顎が痛む、口が開けにくい、カクカク音がする などの症状を感じたことはありませんか? それは 顎関節症 かもしれません。顎関節症は、多くの人が経験する疾患のひとつですが、適切なケアをすることで症状の改善が可能です。今回は、顎関節症の主な症状や原因、そして治療法について詳しく解説します。
顎関節症の主な症状
顎関節症の症状は人によって異なりますが、主に以下のようなものが挙げられます。
✅ 顎の痛み
・食事中や会話中に顎が痛む
・朝起きたときに顎がこわばる
✅ 口の開閉の問題
・口を開けにくい、または閉じにくい
・口を開けると引っかかる感じがする
✅ 異音(カクカク・ジャリジャリ音)
・口を開けたり閉じたりすると「カクッ」や「ジャリジャリ」と音がする
✅ 頭痛・耳鳴り・肩こり
・顎の筋肉の緊張が原因で、頭痛や肩こりが生じる
・耳の奥が痛く感じたり、耳鳴りがする
こうした症状が続く場合、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
顎関節症の主な原因
顎関節症の原因はさまざまですが、主に以下のようなものが考えられます。
🟢 歯ぎしり・食いしばり
無意識のうちに強く噛みしめてしまうことで、顎関節に負担がかかります。
🟢 姿勢の悪さ
猫背やストレートネックなどの姿勢の乱れが、顎のズレを引き起こすことがあります。
🟢 噛み合わせの問題
歯並びやかみ合わせが悪いと、顎に偏った負担がかかります。
🟢 ストレス
精神的なストレスが原因で、顎の筋肉が緊張し、痛みを引き起こすことがあります。
🟢 片側ばかりで噛む癖
片側だけで噛む習慣があると、顎のバランスが崩れ、痛みが生じることがあります。
顎関節症の治療法と対処法
顎関節症の治療は、症状の程度や原因に応じて異なりますが、一般的な対処法をいくつかご紹介します。
① スプリント(マウスピース)療法
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、スプリント(ナイトガード) と呼ばれるマウスピースを装着することで顎への負担を軽減します。
② 生活習慣の改善
・ 姿勢を正しく保つ(特にスマホやPC作業時の姿勢に注意)
・ 片側だけで噛む癖を直す
・ 柔らかい食べ物ばかり食べない(適度に噛むことで顎の筋肉をバランスよく使う)
③ マッサージやストレッチ
顎周りの筋肉をほぐすことで、症状が緩和されることがあります。
簡単なマッサージとして、耳の前の顎関節を指で優しく円を描くようにマッサージ すると効果的です。
④ 痛みが強い場合は薬を使用
炎症がひどい場合は、鎮痛剤や筋肉の緊張を和らげる薬を処方することもあります。
⑤ 歯科でのかみ合わせ治療
かみ合わせに問題がある場合は、矯正治療や被せ物の調整などが必要になることもあります。
まとめ:早めの対処で悪化を防ぎましょう!
顎関節症は放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすこともあります。「少し顎が痛いだけ」と放置せず、早めに歯科医院で診察を受けることが大切 です。
当院では、顎関節症の診断・治療を行っております。顎の痛みや違和感が気になる方は、お気軽にご相談ください!

記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀