予防歯科

歯が抜けた後の放置が引き起こすリスクとは?早期治療の重要性

こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。今回は歯が抜けた後しばらく放置してしまうとどうなってしまうのか?についてお話ししていきます。

歯が抜けた後にそのまま放置することは、口腔内全体の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。以下は、歯が抜けた後に何が起こるのか、またそのリスクについて詳しく説明します。

1. 隣接する歯の移動と噛み合わせの問題

歯が抜けた後、その空いたスペースを埋めるように隣接する歯が移動し始めることがあります。この歯の移動によって噛み合わせが悪くなり、咀嚼機能に支障が出ることがよくあります。噛み合わせが乱れると、食事の際に特定の歯に過度な負担がかかり、歯や顎関節に痛みを引き起こす可能性もあります。

2. 骨吸収と顔の形状の変化

歯が抜けた部分の歯槽骨(歯を支える骨)は、時間が経つにつれて次第に吸収され、薄くなっていきます。骨が失われると、顎の形状が変わり、顔全体の外観にも影響が出ることがあります。特に、長期間放置すると、顎のラインが痩せてしまい、老けた印象を与えることがあります。

3. 発音への影響

歯が抜けたことによって、発音に支障が出ることがあります。特に前歯が抜けた場合、サ行やタ行の発音が難しくなることがあります。これにより、日常のコミュニケーションに支障をきたすことも考えられます。

4. 周囲の歯や歯茎への負担

歯が抜けたまま放置されると、周囲の歯や歯茎に過度な負担がかかり、結果として他の歯や歯茎の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。特に、隣接する歯が倒れてきたり、歯茎が退縮したりするリスクが高まります。

5. 精神的・心理的影響

歯が抜けたことで見た目に自信を失い、精神的なストレスや不安を感じることも少なくありません。特に前歯が抜けた場合、笑顔や会話に対して消極的になり、社会生活に影響を与えることがあります。

6. 適切な治療の必要性

歯が抜けた場合は、できるだけ早く歯科医に相談し、適切な治療を受けることが重要です。インプラント、ブリッジ、入れ歯など、さまざまな治療法がありますが、早期の治療が予後に大きく影響します。

まとめ

歯が抜けた後に放置することは、口腔内の健康に多くのリスクを伴います。歯を失った場合は、放置せず、早めに歯科医の診察を受けることが、将来の口腔内健康を守るための最善の方法です。長期的な口腔の健康と美しい笑顔を保つために、適切な治療を選択しましょう。

記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

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