こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。「歯医者に行くのが怖い」「治療を考えただけで不安になる」という方はいませんか?そうした強い恐怖心は、もしかすると「歯科恐怖症(デンタルフォビア)」かもしれません。今回はその症状と、歯科医院でできる対応策についてご紹介します。
歯科恐怖症とは?
歯科恐怖症は、歯科治療に対して過度な不安や恐怖を感じる状態のことを指します。単なる「苦手」とは異なり、以下のような症状が見られることがあります。
主な症状
- 歯科医院の予約を入れようとすると動悸がする
- 治療を思い出すだけで汗が出る、吐き気を感じる
- 治療中に過呼吸になってしまう
- 強い不安で治療が中断してしまう
- トラウマ(過去の痛い治療経験など)によって治療を避けてしまう
これらの症状があることで、虫歯や歯周病が悪化し、結果としてさらに大掛かりな治療が必要になる悪循環に陥ってしまうこともあります。
歯科恐怖症への対応策
歯科恐怖症は、患者さんと歯科医師との信頼関係や適切な配慮によって、軽減することが可能です。
1. カウンセリングを大切に
まずは、不安の原因や過去のつらい経験について、丁寧にお話を伺います。言葉にすることで気持ちが整理され、安心につながります。
2. スモールステップで治療を開始
いきなり本格的な治療を始めず、診察・クリーニングからスタートするなど、徐々に治療に慣れていただく方法をとります。
3. 痛みに配慮した治療法の選択
表面麻酔や電動注射器を使用することで、麻酔時の痛みを最小限に抑える工夫をしています。
4. 鎮静法(リラックス麻酔)を活用
笑気吸入鎮静法など、緊張や不安を和らげる方法もあり、必要に応じてご提案できます。
5. 治療のペースは患者さん主体で
治療中も「手を挙げたら止めてほしい」など、合図を決めて無理なく進めていきます。
まとめ
歯科恐怖症は、決して特別なことではありません。誰にでも起こりうることであり、歯科医院側がきちんと対応することで改善が期待できます。もし「怖い」という気持ちで治療を先延ばしにしているなら、まずは相談だけでも大丈夫です。あなたの不安に寄り添い、安心して通える歯科医院を目指しています。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀