口周りの筋肉がオーラルフレイルを予防する!
こんにちは!まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀です。
近年注目されている「オーラルフレイル」という言葉をご存じですか?
オーラルフレイルとは、加齢や生活習慣によってお口の機能(噛む・飲み込む・話すなど)が少しずつ衰えていく状態を指します。放っておくと、食事がしづらくなったり、栄養不足や誤嚥(ごえん)を引き起こし、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。
■ オーラルフレイルのサイン
- 硬いものが噛みにくくなった
- 食べこぼしが増えた
- 滑舌が悪くなった
- 口が乾きやすい
- 顔の筋肉がたるんできた
こうした変化は、「年のせい」と思われがちですが、口周りの筋肉の衰えが原因の一つです。
■ 口周りの筋肉の役割
口周りには、口輪筋(こうりんきん)・頬筋(きょうきん)・咬筋(こうきん)・舌の筋肉など、多くの筋肉が関わっています。
これらの筋肉がしっかり働くことで、
- 食べ物を上手に噛む
- 飲み込む
- 発音する
- 表情をつくる
といった動作がスムーズに行えます。
■ 筋肉を鍛えてオーラルフレイル予防!
お口の筋肉は、日常生活の中で簡単に鍛えることができます。
おすすめのトレーニングをいくつかご紹介します。
① パタカラ体操
「パ・タ・カ・ラ」と声に出して繰り返すことで、口唇・舌・頬の筋肉をバランスよく鍛えられます。
→ それぞれの音が異なる動きをするため、発音機能と嚥下機能の維持に効果的です。
② 風船ふくらまし
風船をふくらませることで、口輪筋がしっかり使われ、唇の力がつきます。
口をすぼめて息を吹く動作は、食べ物をこぼさない力にもつながります。
③ しっかり噛んで食べる
やわらかいものばかりでなく、少し噛みごたえのある食材を取り入れることもトレーニングになります。
例えば、根菜類や昆布、ナッツ類などがおすすめです。
■ 歯科医院でできるサポート
歯科医院では、オーラルフレイルの予防・早期発見のためのお口の機能検査や口腔機能訓練を行っています。
また、入れ歯や噛み合わせの調整、ドライマウスのケアなども重要です。
「最近噛みにくい」「口元のたるみが気になる」などの小さな変化も、お気軽にご相談ください。
■ まとめ
お口の筋肉を鍛えることは、見た目の若々しさだけでなく、
食べる・話す・笑うといった日常生活の質を守ることにつながります。
日々のトレーニングと定期的な歯科受診で、オーラルフレイルをしっかり予防しましょう!
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀