矯正

矯正中の食いしばりに注意!原因と対策を歯科医が解説します

こんにちhは!まつおか歯科医院の副院長の松岡夏紀です。

歯列矯正中に「顎が疲れる」「朝起きると歯が痛い」「奥歯が浮く感じがする」と感じたことはありませんか?
もしかするとそれは**食いしばり(歯ぎしり)**が原因かもしれません。矯正治療中は噛み合わせが変化するため、無意識に力を入れてしまうことがよくあります。
今回は、矯正中の食いしばりの原因と、そのままにしておくとどうなるのか、そして有効な対策方法について詳しく解説します。


矯正中に食いしばりが起こりやすい理由

矯正治療では、歯を少しずつ動かすために常に力が加わっています。そのため以下のような要因で食いしばりが起こりやすくなります。

  • 噛み合わせの変化による違和感
     歯の位置が変化する過程で、上下の噛み合わせが一時的に不安定になり、無意識に力を入れてしまうことがあります。
  • ストレスや緊張
     矯正装置による痛みや見た目の変化など、心理的なストレスが食いしばりを誘発することも。
  • 顎の筋肉の過緊張
     矯正中は噛み合わせの位置が変わることで、顎の筋肉がバランスを崩しやすく、常に力が入ってしまう場合があります。

食いしばりを放置するとどうなる?

矯正中の食いしばりを放置すると、次のようなトラブルにつながるおそれがあります。

  • 歯が動きにくくなる(矯正の効果が出にくい)
  • 歯の根や骨に負担がかかり、痛みや炎症を起こす
  • 顎関節症(あごの痛みや音が鳴る症状)の発症
  • 矯正装置やワイヤーの破損
  • 頭痛・肩こり・首こりなど全身への影響

特に、歯列矯正中は歯や骨がデリケートな状態のため、食いしばりの影響が強く出やすいのです。


矯正中の食いしばりを軽減する方法

矯正中でも食いしばりの負担を軽くする方法はいくつかあります。

① マウスピース(ナイトガード)の使用

就寝中の食いしばり対策として、ナイトガードの使用が有効です。歯や矯正装置への負担を和らげ、顎関節の保護にもつながります。

② リラックス習慣を取り入れる

ストレスが原因のことも多いため、就寝前に深呼吸やストレッチを行うなど、リラックスを心がけましょう。

③ 噛み癖に気づく意識を持つ

日中の作業中や集中時に食いしばっていないか注意することが大切です。「上下の歯は普段離れているのが正常」という意識を持ちましょう。

④ 歯科医院で相談する

矯正中の痛みや違和感が強い場合、自己判断せず担当の歯科医師に相談しましょう。咬合調整や対策を行うことで改善が期待できます。

まとめ:矯正中の食いしばりは早めの対策が大切

矯正中の食いしばりは多くの方に起こりますが、適切な対策で症状を軽減することが可能です。
放置せず、歯科医院で早めに相談し、歯と顎を守りながら安心して矯正治療を進めましょう。

記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

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