インプラントができない人の特徴について
こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。今回はインプラントが適応しない人の特徴についてお話ししていきます。インプラントは失った歯を補うための優れた治療法ですが、すべての人がインプラント治療を受けられるわけではありません。以下のような特徴を持つ方は、インプラント治療が難しい場合があります。
1. 骨の量が不十分な方
インプラントを支えるためには、十分な顎骨が必要です。特に歯を失って長い時間が経過している場合、顎の骨が痩せてしまうことがあります。このような場合には骨の再生治療が必要になることもありますが、それが難しい場合はインプラント治療が適用できないことがあります。
2. 重篤な全身疾患をお持ちの方
糖尿病、心疾患、血液凝固障害などの重篤な全身疾患を持っている場合、インプラント手術が体に大きな負担をかける可能性があります。特に、糖尿病などの病気が適切に管理されていないと、手術後の感染リスクが高まるため、インプラントができないことがあります。
3. 喫煙者
喫煙はインプラントの成功率を低下させる大きな要因です。タバコに含まれるニコチンは、血流を悪くし、骨の回復を遅らせるため、インプラントと骨がしっかり結合しないことがあります。喫煙を続けている方には、インプラント治療を避けるか、禁煙を勧められることが一般的です。
4. 歯周病が進行している方
歯周病はインプラントの周囲の組織に悪影響を与える可能性があります。特に進行した歯周病がある場合、インプラントを支える骨が十分でないため、手術が成功しにくくなります。まずは歯周病の治療を優先し、歯茎や骨の状態を整えることが重要です。
5. 十分な口腔ケアができない方
インプラントを長持ちさせるためには、定期的な歯科検診と適切な口腔ケアが必要です。自己管理が難しい、あるいは口腔ケアを怠る傾向のある方は、インプラント周囲炎などのトラブルが起こりやすく、治療が難しいことがあります。
6. 成長期の方
まだ顎の骨が成長途中の若年者は、インプラントが骨に安定して固定されない可能性があります。成長が終わるまで待ってから治療を開始するのが一般的です。
まとめ
インプラント治療は、多くの患者さんにとって有効な選択肢ですが、全ての方が対象となるわけではありません。治療を希望される方は、歯科医師による詳しい診断とカウンセリングを受け、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀