予防歯科

歯茎にできものができる原因とは?症状別の対処法と予防法

こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。歯茎にできものができると驚いたり、不安になったりする方が多いでしょう。そこで今回は、歯茎のできものの原因やその対処法について詳しく解説いたします。

1. 歯茎のできものの主な原因

歯茎にできるできものにはさまざまな原因が考えられますが、以下のようなものが一般的です。

  • 歯肉膿瘍(しにくのうよう)
    歯肉膿瘍は、細菌が歯茎の組織に感染して膿が溜まることでできものが形成される症状です。膿が溜まることで歯茎が腫れ、痛みを伴うことがあります。特に歯の根に炎症がある場合や、虫歯が進行している場合に発生しやすくなります。
  • フィステル(瘻孔)
    歯の根に炎症が広がり、膿が自然に歯茎から排出される際にできる通り道のことをフィステル(瘻孔)といいます。膿が溜まり続けて腫れが生じることがあるため、定期的な排膿が必要になる場合もあります。
  • 口腔カンジダ症
    口腔内のカンジダ菌が増殖し、炎症やできものを引き起こす症状です。免疫力が低下している場合に多く見られることから、体調管理も大切です。
  • 良性腫瘍や悪性腫瘍
    まれにですが、歯茎に腫瘍が発生することもあります。良性の場合は自然に消えることもありますが、悪性の腫瘍の可能性も考慮し、早めの診断が推奨されます。

2. 歯茎のできものに対する対処法

歯茎のできものは、原因によって対処法が異なります。自己判断での治療は避け、専門の歯科医に相談することが重要です。

  • 歯肉膿瘍の場合
    抗生物質の投与や膿の除去などで治療します。また、根本原因となる虫歯や歯周病の治療も並行して行われることが多いです。
  • フィステルの場合
    フィステルがある場合、根管治療が必要になることがあります。フィステル自体は痛みが少ない場合もありますが、放置すると症状が悪化する可能性があるため、早めに受診しましょう。
  • 口腔カンジダ症の場合
    抗真菌薬の投与や、口腔内の衛生管理を徹底することで治療が行われます。症状が軽減した後も、定期的なメンテナンスが必要です。
  • 腫瘍の場合
    歯科医が腫瘍の種類を診断した上で、必要に応じて専門の医療機関での精密検査や治療が進められます。早期発見・治療が重要です。

3. 歯茎のできものを予防するためのポイント

  • 口腔内の衛生管理
    歯磨きやフロスを正しく行い、口腔内を清潔に保つことが大切です。歯間に残った食べかすが炎症の原因になることがあるため、しっかりと清掃しましょう。
  • 定期検診の受診
    歯科医院での定期検診により、早期の異常発見が可能です。特に、虫歯や歯周病が原因となりやすいため、プロによるケアが重要です。
  • 免疫力の維持
    規則正しい生活やバランスの良い食事で免疫力を高めることも、口腔内のトラブル予防につながります。

まとめ

歯茎のできものは、感染や炎症、さらには腫瘍などが原因で発生することがあります。症状によっては重大な病気が隠れている場合もあるため、自己判断は避け、歯科医院での診断を受けましょう。

記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

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