こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。
「最近、歯が揺れてきた気がする…」
そんな違和感を覚えたことはありませんか?歯がグラグラしている状態は、放置してしまうと抜けてしまう可能性もあるため、早めの対応が大切です。今回は、歯が揺れる原因とその治療法についてご紹介します。
歯が揺れる主な原因
歯がグラつく原因にはさまざまなものがあります。主な要因としては以下の通りです。
1. 歯周病
歯を支える歯ぐきや骨(歯槽骨)が炎症によって壊されることで、歯が不安定になります。成人の歯の動揺の最も多い原因です。
2. 外傷や強い衝撃
転倒や事故、スポーツ中の衝突などで歯に強い衝撃が加わると、一時的に歯が揺れることがあります。
3. 噛み合わせや食いしばり
無意識の食いしばりや歯ぎしりによって、歯や歯周組織に過剰な力がかかり、歯が揺れてしまうことがあります。
4. 矯正治療中の一時的な動揺
歯列矯正中は歯が動いているため、一時的に揺れているように感じることがありますが、通常は問題ありません。
歯の揺れに対する治療法
原因に応じて治療法は異なります。以下に代表的な治療法をご紹介します。
◆ 歯周病が原因の場合
- スケーリング(歯石除去)・ルートプレーニング
歯の周囲の汚れや歯石を除去し、歯ぐきの炎症を抑えます。 - 歯周外科処置
進行した歯周病には、外科的に歯ぐきを開いて深い部分の汚れを取る処置が必要になることもあります。 - 再生療法
失われた骨を再生させるための治療(エムドゲインなど)を行うこともあります。
◆ 外傷が原因の場合
- 経過観察・固定処置
一時的な揺れであれば経過を見つつ、必要に応じて隣の歯とワイヤーなどで固定して安静を保ちます。
◆ 噛み合わせや食いしばりが原因の場合
- マウスピース(ナイトガード)の使用
夜間の食いしばりを和らげ、歯への負担を減らします。 - 咬合調整
かみ合わせを調整して負荷のかかりすぎを防ぎます。
◆ 歯が保存不可能な場合
- 抜歯とその後の補綴治療(ブリッジ・入れ歯・インプラントなど)
歯の動揺がひどく、保存が難しいと判断される場合は、抜歯して補綴治療に移行することもあります。
まとめ:早期発見・早期治療がカギ!
歯が揺れている状態を放っておくと、歯周病が進行したり、抜歯が必要になってしまうこともあります。違和感に気づいたら、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。
私たちのクリニックでは、原因をしっかりと診断した上で、患者様に最適な治療をご提案いたします。気になる症状があれば、ぜひご相談ください。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀