乳歯が残っている歯はどうしたらいい?
こんにちは!まつおか歯科医院の松岡夏紀です。「乳歯がまだ抜けずに残っているけど、このままで大丈夫?」「大人の歯が生えてこないのでは?」といったお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回は、乳歯が残っている場合の原因や注意点、対処法について解説します。
乳歯が残る理由とは?
通常、乳歯は6歳頃から順番に抜け始め、12〜13歳頃にはすべて永久歯に生え変わるのが一般的です。しかし、以下のような理由で乳歯が抜けずに残ってしまうケースがあります。
1. 永久歯の欠如(先天性欠如)
もともとその下にあるはずの永久歯が存在しない場合、乳歯が抜けずにそのまま残ることがあります。これは「先天性欠如」と呼ばれ、比較的よく見られる異常です。
2. 永久歯が正しく生えてこない
永久歯が横向きに生えていたり、歯茎の中で止まってしまっていたりすると、乳歯が抜けるタイミングを逃してしまうことがあります。
3. 歯並びや顎の大きさの影響
顎が小さかったり歯が大きかったりすると、永久歯が生えるスペースが足りず、乳歯が抜けにくくなることがあります。
乳歯が残っているとどうなるの?
乳歯が長期間残っていると、以下のような問題が起こる可能性があります。
- 噛み合わせの乱れ
- 歯並びの悪化
- 残っている乳歯の虫歯・歯周病
- 永久歯が正しい位置に生えてこない
見た目には問題がないように見えても、将来的なトラブルの原因になることがあるため、注意が必要です。
乳歯が残っている場合の対処法
乳歯が残っている場合は、まず歯科医院でレントゲン検査を行い、永久歯の有無や生え方を確認することが大切です。そのうえで、以下のような対応を行います。
● 永久歯がある場合
→ 適切なタイミングで乳歯を抜歯して、永久歯が生えてくるスペースを確保します。
● 永久歯がない場合(先天性欠如)
→ 乳歯がしっかりしている場合は、そのまま使い続けることも可能です。ただし、将来的にぐらついてくる場合は、インプラントやブリッジなどの補綴治療を検討します。
● 永久歯の萌出位置に異常がある場合
→ 矯正治療を併用して永久歯が正しく並ぶように誘導することがあります。
まとめ
乳歯が残っているからといって、必ずしもすぐに抜かなければいけないわけではありません。しかし、将来的なリスクを避けるためにも、歯科医院での定期的なチェックが重要です。お子さまだけでなく、大人でも乳歯が残っている方は一度ご相談ください。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀