予防歯科

加齢で唾液が減る!?口腔乾燥を防ぐための5つの対策

こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。年齢を重ねるにつれて、「お口の中が乾く」「食べ物が飲み込みにくくなった」「口臭が気になる」といったお悩みが増えてきていませんか? これらの原因の一つに、“唾液の分泌量の減少”が関係しています。

■ 加齢と唾液の関係

唾液は、食べ物を飲み込みやすくしたり、口の中の汚れを洗い流したり、虫歯や歯周病からお口を守る働きを持っています。しかし、加齢とともに唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌量は自然と減っていきます。

さらに、高齢者の多くが服用している降圧剤や抗うつ薬、アレルギー薬などの「副作用」として口腔乾燥(ドライマウス)を引き起こすこともあります。

■ 口腔乾燥による影響

唾液が減ることで、次のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • 虫歯や歯周病のリスクが高まる
  • 入れ歯が安定せず痛みが出る
  • 舌がヒリヒリする、口の中がネバつく
  • 口臭が強くなる
  • 飲み込みづらくなり、誤嚥性肺炎のリスクが上がる

日常生活の質(QOL)を大きく下げてしまう原因にもなりかねません。

■ 唾液分泌を促すための対策

唾液の減少には、いくつかのセルフケアで改善を目指すことができます。

① よく噛んで食べる習慣

食事の際にしっかり噛むことで唾液腺が刺激され、分泌が促進されます。ガムやするめなど噛み応えのある食品も効果的です。

② 唾液腺マッサージ

耳の下(耳下腺)、あごの下(顎下腺)、あごの内側(舌下腺)をやさしくマッサージすると、唾液の分泌をサポートできます。

③ こまめな水分補給

脱水は口腔乾燥を悪化させます。喉が渇く前に、少量ずつ水分をとるようにしましょう。

④ 加湿器の活用

就寝時に口が乾く方は、寝室に加湿器を置いてみるのもおすすめです。

⑤ 保湿アイテムの活用

口腔用の保湿ジェルやスプレー、ドライマウス対策用の洗口液なども市販されています。お口の乾燥を和らげてくれます。

■ 歯科医院でできるケア

「セルフケアをしても乾燥がつらい」「口内トラブルが続く」といった場合は、歯科医院での対応が必要です。口腔内の保湿ケア、粘膜のチェック、服薬の確認、場合によっては専門医との連携も行います。


お口の乾燥は“年齢のせい”とあきらめず、早めの対策で快適な毎日を保ちましょう。気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

記事監修:まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀

044-750-7385