虫歯治療に10万円?アメリカと日本の歯科治療の違いとは
こんにちは!まつおか歯科医院副院長の松岡夏紀です。「アメリカで虫歯を治したら10万円以上かかった」という話を聞いたことはありませんか?
実は、アメリカと日本では歯科医療の制度や費用の仕組みが大きく異なります。
今回は、両国の歯科治療の違いを分かりやすく解説しながら、日本の歯科医療の魅力を再確認していきましょう。
■ 保険制度の違いが費用に直結
まず大きな違いは保険制度です。
日本では、虫歯治療の多くが健康保険の適用を受けられます。
たとえば保険の銀歯による治療なら、自己負担3割で数千円〜1万円程度で済むことがほとんどです。
一方、アメリカには日本のような国民皆保険制度がなく、歯科治療は自費診療が基本です。
民間の歯科保険(デンタルインシュランス)に加入していても、補償範囲が限定的で高額な自己負担が発生するケースが多くなります。
■ 同じ治療でも費用は数倍以上の差!
| 治療内容 | 日本(保険適用) | アメリカ(自費) |
|---|---|---|
| 虫歯治療(詰め物) | 約3,000〜5,000円 | 約150〜300ドル(約2〜4万円) |
| 被せ物(クラウン) | 約1〜2万円 | 約800〜1,500ドル(約12〜20万円) |
| 神経の治療(根管治療) | 約5,000〜1万円 | 約1,000〜2,000ドル(約15〜30万円) |
このように、同じ虫歯治療でもアメリカでは数倍〜10倍以上の費用がかかることも珍しくありません。
日本の保険制度がいかに患者さんにとって大きなメリットであるかが分かりますね。
■ 治療方針や考え方の違い
費用だけでなく、歯科治療への考え方にも違いがあります。
- アメリカ:予防中心の歯科医療
虫歯や歯周病になる前に、定期的なクリーニングやメンテナンスを行うのが当たり前。
「歯科医院は治す場所ではなく、守る場所」という意識が定着しています。 - 日本:治療中心の歯科医療
まだ「痛くなってから歯医者に行く」という方が多い傾向です。
しかし近年は、予防歯科への関心が高まり、定期検診やクリーニングを受ける方も増えています。
■ 日本の歯科治療の価値を再認識しよう
日本では、保険制度により高品質な治療を低価格で受けられるのが大きな魅力です。
さらに近年は、保険適用の白いCAD/CAM冠などの導入で、見た目も自然な治療が選べるようになりました。
アメリカでは1本10万円以上の治療が必要なケースもあることを考えると、
日本の歯科医療制度は非常に恵まれているといえるでしょう。
■ まとめ|日本では早めの受診&予防ケアがカギ!
- 日本は保険制度により低価格で治療が可能
- アメリカは自費診療が主で費用が高額
- アメリカは予防重視、日本は治療重視の傾向
- 日本でも「定期検診・予防中心」の考え方が重要
虫歯を悪化させてからではなく、早めの受診・予防ケアが結果的にお口にもお財布にも優しい選択です。
定期的に歯科検診を受けて、健康な歯を守りましょう。
記事監修:歯科医師 まつおか歯科医院副院長 松岡夏紀